Diary 2012. 12
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12月7日 (金)  『会田 誠展 天才でごめんなさい』

森美術館へ『会田 誠展 天才でごめんなさい』を観に行きました。

今や日本を代表する現代美術アーティストですが
エログロや取り扱い注意的な存在で その作品はとても賛否分かれるところです。

私も 会田誠の作品ばかり見るのは気持ちがやられそうだと思う反面
これだけ作品が一堂に見られることはないと思うので見てみたいという気持ちで
行こうか行くまいか少し悩みました。

作品を観て 「・・・すごいな・・・」という迫力が一番で
その中に ユーモアがそこここにあり
漫画家にもなりたかったという 作者のどこか世を笑うような感覚が見え
以外に楽しかったという感想です。

ただ 風刺や反戦の作品が多いのですが
それは やはり戦後世代の 非体験的なあくまで空想での反戦であり
多分自分の中にもある いろんな人や映像から見聞きしたものでしか表現できないもので
それが 観ていくうち無性に薄っぺらなもののようにさえ感じました。
逆に それが 今の日本の平和でありすぎる裏返しであり
またそれが 強烈な毒やブラックな作品を
ポップなイメージにさえしているのだろうと思います。

少し前に やはり森美術館で アラブのアーティストたちの展覧会がありました。
実際に 紛争や戦争を体験したことのある もしくは体験している人たちは
どんな作品を 作るのだろうかと とても興味があったのですが
これは 残念ながら見に行けませんでした。

でも やはり平和である時間が長くないと 会田誠のようにこれだけグロテスクに
表現することは できないんじゃないかと思います。
それは 子どもが大人を非難するように あまりにストレートなだけに
避難された方も そこまで怒る気がしないような作品なのではないでしょうか。

今回は 一人で出かけて ゆっくりと作品を観て回りました。
二時間半くらいはいたでしょうか。
展覧会は 来年の3月の終わりまで。
もう一度くらい 元気なときに観に行こうかな。

美術館の帰り 車で六本木ヒルズを出て信号で待っていると
ちょうど5時になったからでしょうね
けやき坂のイルミネーションが 突然パッと点灯して
なんだか 少し得した気分でした。

六本木の街はすっかりクリスマス。
この国は平和なんだな・・・とつくづく感じました。


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