Diary 2008. 10
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10月6日 (月)  聖葡瑠(せいぶる)

風が吹くと少しキンモクセイの香りがまじっています。
なぜか この香りをかぐと 高校の登校中のある家の角を曲がる映像がふっと浮かびます。

先日 久しぶりに下北沢を歩きました。
後数年もすれば 再開発で この雑多な雰囲気もなくなるのかと思うと寂しい気もします。

初めて上京したとき・・・もう20年以上前でしょうか
一番好きになったのが代官山でした。
駅も路面電車の駅っぽく 小さな店が不規則に並んで 
お気に入りの店を見つけては小さな発見と満足がありました。
でも今では 少しその雰囲気も再開発で薄れたように思います。

下北沢は東京で生活をするようになってからの 一番近くて便利な町。
都心にはない下町的な部分も多くみられます。

もし下北に興味があれば 映画『ざわざわ下北沢』をお勧めします。
ストーリーは正直よく覚えていませんが 下北らしい映像で
キャストもフジ子へミングをはじめ個性派揃い。
(ちなみにフジ子へミングさんは下北に家があります)
なぜだか 下北って 夕日のイメージなんです。
『三丁目の夕日』って漫画と映画がありますが やはり夕日=オレンジは懐かしさと優しさがあります。

少し前説が長くなりましたが 
そんな下北で 嬉しい再会がありました。

以前は 北口側にあった喫茶店の聖葡瑠(せいぶる)がなくなって数年
最近にない 喫茶店の雰囲気と 美味しいケーキとコーヒー。
その場で頂くのもいいのですが ケーキを持ち帰って食べるのも楽しみの一つでした。

ふらふらと 南口の本多劇場下 ビレッジバンガードを見て マルシェ下北沢の中を歩いていると
「なんだか いい感じの喫茶店だな・・・」とみてみると・・・!!

ほんとにここのケーキは美味しいんです。
自由が丘にもいろいろケーキ屋さんは多いのですが私の中では 一番。
早速 中に入ると オーナーのおじさんと 変わらない静かなお客さん。

以前のひっそりと路地にある個性的なたたずまいとは違い 
ビルの中ということもあり どこにである店のように見えましたが

一歩店の中に入ると
外の喧騒がうそのような空気は一緒でした。

ほとんどの人は静かに各々本を読んでいます。

残念なことに 以前は作っていたイチゴのショートケーキは 今は作ってないとのことなので
モンブランと パンプキンプリンを持ち帰りました。

やはり変わらない味。

今度は本を一冊もって行くことにしましょう。
また 下北に消えていた明かりがついたようで 嬉しい一日でした。













10月24日 (金)  横浜トリエンナーレ

この前まで 金木犀の香りに癒されていたのに
最近は 銀杏のつぶれた匂いに息を止めたいくらい
焼いて塩をぱらっと・・・いただくのは 大歓迎なんですけど。

先日 横浜トリエンナーレに行きました。
トリエンナーレ 三年に一回の現代美術の祭典です。

今回で三回目 過去二回も見ているのですが 
正直 今回は過去のものに比べると少し寂しい印象でした。

アーティストの作った作品は それぞれに個性的なのですが
あくまで 現代アートの祭典というかぎりは
普段アートに興味のない人や子どもでも 楽しめなければ
こういう祭典をする意味がないように思うし
そうでなければ ただの美術館の展覧会の規模が大きくなったのと変わらなく思います
少なくとも 過去二回には そういうお祭り的な部分が多く含まれていたように思います。
横浜。。。もう少しがんばってもらいたい。。。

ただ 行った後 NHKの『新日曜美術館』でトリエンナーレを取り上げていたのですが
トリエンナーレは作品がいろんなところに点在していて
アメリカのミランダ・ジュライの
43メートルの細長い廊下にセリフを書いたパネルを何枚もかけて、
読みながら進む者の人生に問いかける・・・という作品は見れなくてとても残念でした。
時間があればもう一度この作品のために行きたいくらい

現代アートは 五感に響くものが多く 
もし 今までのアートは アーティストの心情が作品に出ているとすれば
現代アートは メッセージ性が強い作品といえます

今回は映像を使った作品が めにつきましたが ただ観て通り過ぎるというより
その作品の空間に 長く居るほど 作品に引き込まれてくると思います。
時間があれば 一日ゆっくり作品と向かい合うことをおすすめします。

今回横浜で おすすめといえば 偶然にお気に入りの場所が出来ました
大桟橋 詳しくは 横浜港大さん橋国際客船ターミナル
特に気に入ったのは くじらのせなかといわれる屋上
広いウッドデッキに 芝生がしかれ この季節最高のロケーション
一日ぼーっと海を眺めて 芝に寝転んで・・・本でも読みたい気分
なんだか むしょうに船で旅したくなりました。

横浜トリエンナーレは 11月30日 (日)までです。
大桟橋と赤レンガ倉庫(1Fのアイスクリームが美味しかったです!)もあわせて楽しんでみては。

横浜トリエンナーレ
http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/
新日曜美術館
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2008/1005/index.html
大桟橋
http://www.osanbashi.com/floor/index.html



それから 前回書き込みした 天晴くんの募金ですが 目標金額に達したようです。
ご協力いただいた方に感謝いたします。
ただ いろんな方のお話を聞くと 移植とは手術だけでなくその後の生活も多くの費用がかかると聞きました。
なんでも ドラマチックにみているほうは お金集まってよかったねで済むかもしれませんが
本当の戦いはこれからなんだと思います。
ぜひ 手術の成功とこれからすばらしい人生が続くことを祈ります。